やまのてオペラ「見てくれの馬鹿娘」
(W.A モーツァルト作曲/K.51 全3幕、演出付き)

平成17年度「名古屋市都市景観賞・まちづくり部門」受賞

ヴォルフガング・アマデウス・モーツアルト (Wolfgang Amadeus Mozart, 1756-1791)
歌劇「見てくれの馬鹿娘 “La finta semplice”」 K.51 全3幕 演出つき

シンフォニア(序曲、Sifonia) I. Molto Allegro - II. Andante - III. Molto Allegro

【第1幕】
大地主カッサンドロの邸宅で、カッサンドロの妹ジャチンタ、邸宅の召使ニネッタ、滞在中の将校フラカッソ、その部下シモーネが歓談している(合唱)。
女嫌いのカッサンドロが帰る前に4人は別れなければならないが、フラカッソはジャチンタを、シモーネはニネッタを口説き落としたくてたまらない。
それにはカッサンドロが邪魔で、一同はカッサンドロとその弟で恋愛が苦手なポリドーロを、フラカッソの姉で恋愛経験豊富なロジーナに誘惑してもらい、恋の素晴らしさを理解してもらうことを思いつく。

ジャチンタがフラカッソへの思い(アリア)を打ち明けた後、女嫌いカッサンドロが帰って来る。
フラカッソは姉ロジーナに会ってほしい、そうすれば女嫌いも変わるだろう…と訴える(アリア)。
そしてロジーナは、手始めに恋愛下手なポリドーロをそそのかす。
カッサンドロはポリドーロをなじるが、見事ロジーナのトリコになったポリドーロは、ロジーナへの思いを訴え(アリア)、字を書くのが苦手なので召使のニネッタにロジーナへのラブレターを書かせる。

ポリドーロがいなくなると、恋愛経験などないかのように振舞うロジーナにカッサンドロは心を奪われ、指輪を贈り思いを伝える(アリア)。
その後で、こんな遊びではなく本当の恋愛をしたい…と嘆くロジーナ(アリア)に、フラカッソとニネッタが様子を聞きに戻ってくる。
そこへポリドーロもやって来たので、ニネッタは代筆したロジーナへの手紙をポリドーロに渡す(合唱)。

《休憩》

【第2幕】 恋愛について夢中に語るシモーネと、それを軽く受け流すニネッタ(アリア)。
そこへジャチンタが、恋人フラカッソと兄カッサンドロの喧嘩を止めるよう飛び込んで来て、シモーネがそれを請け負う(アリア)。
めくるめく状況の変化から酒に走り、酔っ払ったカッサンドロ(アリア)の所に弟ポリドーロが来て、ロジーナと外国で暮らす旨を伝える(アリア)。
ロジーナが兄と弟に二股をかけていると知ったカッサンドロは一度はロジーナをなじる。

後でカッサンドロはロジーナを慰めるが、ロジーナはカッサンドロを酒臭いとなじり、話したいのなら両端に分かれて、身振りだけで話せ…と言う(パントマイム二重唱)。
パントマイムで会話をするうちに眠り込んでしまったカッサンドロの指に、ロジーナは先刻贈られた指輪をこっそり返す。
それを知らないカッサンドロは「贈った指輪が、我妻となる証拠だ」と詰め寄るが、ロジーナは「私を泥棒呼ばわりするのね!」と返し(アリア)、いなくなってしまう。

一部始終を隠れて見ていたフラカッソがやって来て、カッサンドロはフラカッソの姉ロジーナと結婚する事を、指輪を根拠として宣言する。
しかしいつの間にか指輪がカッサンドロの指に戻っているので、フラカッソは姉に対する侮辱だと怒り、決闘をカッサンドロに申し込むが、カッサンドロは生きた心地がしない(二重唱)。

カッサンドロがいなくなった所で、ロジーナ、ニネッタ、フラカッソ、シモーネが最初に立てた作戦を確認する。
そこへイライラした兄カッサンドロに滅多打ちにされている弟ポリドーロがやって来て(合唱)…。

間奏曲 ガスパール・ル・ルー Gaspard le Roux (1660-1707)
2台チェンバロのためのジーグ Gigue pour deux clavecins

【第3幕】
この恋愛コメディーの結末は…??

開催内容

  • 【開催日時】2019年4月20日(土) 午後6時開演
  •            21日(日) 午後3時開演(公演時間約2時間30分を予定)
  • 【会 場】千種文化小劇場(ちくさ座)
  • 【主 催】ちくさ・文化の里づくりの会
  •      公益財団法人・名古屋市文化振興事業団千種文化小劇場
  • 【入場料】3,200円(前売)・3,500円(当日)
  • 【入場者数】4月20日(土) 163人、21日(日) 228人

千種文化小劇場

公演風景

公演風景

公演風景

公演風景

公演風景

公演風景

キャスト・演奏者紹介(プロフィールは開催時のものです)

【出 演】
小原 道雄
小原 道雄 [指揮・チェンバロ]
愛知県立芸大首席卒、ライプツィヒ音楽大学卒業。フランクフルト音楽大学。ポルトガル大使公邸、ブラジル大使館、ベルリン楽器博物館、名古屋市千種区制80周年事業など要所で演奏。ポルト音楽院マスタークラス、マテウス国際古楽アカデミー講師。地元名古屋では2004年より「古楽de酒蔵コンサート」主宰。東京・大阪でもチェンバロレッスンを提供。 www.oharas-nagoya.info
大川 晶也
大川 晶也 [演出・フラカッソ]
愛知県立芸術大学卒業。同大学院修了。公益財団法人東京二期会オペラ研修所マスタークラス修了。第15回日本クラシック音楽コンクール好演賞、 第15回全日本ジュニアクラシック音楽コンクール審査員賞受賞。やまのてオペラ では「セルセ」「バスティアンとバスティエンヌ」「改心した酔っ払い」で 主役兼、演出を手掛けている。ソリスト集団「魁-sakigake-」代表
原田 幸子
原田 幸子 [ロジーナ]
名古屋芸術大学卒業。「ポッペアの戴冠」「魔笛」「リゴレット」「カルメン」「ヘンゼルとグレーテル」「こうもり」「天国と地獄」他様々な団体の公演に出演。日演連「新進演奏家育成プロジェクト」オーケストラ・シリーズ、リサイタル・シリーズ、新国立劇場にて昭和音楽大学「新進歌手及び地域の歌手によるオペラアリアコンサート」に出演。
谷田 育代
谷田 育代 [ジャチンタ]
愛知県立芸術大学を首席で卒業、愛知県知事賞(桑原賞)、同大学院修了。イタリアに数度渡り研鑽を積む。デビュー後は、オペラでは「カルメン」をはじめ、約20の作品に出演。その他、歌曲、宗教曲、合唱曲のソロ等、様々な舞台に出演している。名古屋芸術大学、名古屋女子大学、桜花学園大学各講師。
松下 伸也
松下 伸也 [ドン・カッサンドロ]
愛知県立芸術大学卒業、同大学院修了。コンサートソリスト、リサイタル活動、障がい者や子どもたちにも分かりやすいおしゃべりつきのサロンコンサート等企画、出演する。6月8日には伏見・電気文化会館でソロリサイタルを開催予定。声楽を福島明也、矢田部義弘、末吉利行の各氏に師事。
田川 えり
田川 えり [ニネッタ]
国立音楽大学音楽学部演奏学科声楽専修を卒業、並びにオペラ・ソリストコース修了。第60回全日本学生音楽コンクール名古屋大会第1位など多数コンクールにて受賞。「フィガロの結婚」スザンナ役、「改心した大酒飲み」マリー役などを演じ、文化庁『文化芸術による子供の育成事業』などに出演。
北田 一平
北田 一平 [ドン・ポリドーロ]
名古屋芸術大学卒業。同大学定期演奏会、卒業演奏会、新人演奏会に出演。読売中部新人演奏会出演。在学中より「魔笛」タミーノ役など多数オペラに出演。またベートーヴェン作曲「合唱幻想曲」のテノールソロを務める。声楽を中島基晴、中井亮一の各氏に師事。
野々山 敬之
野々山 敬之 [シモーネ]
愛知教育大学音楽科卒業。鏑木勇樹、木村聡林剛一の各氏に師事。オペラ指揮者A・サルヴァーニョ氏のマスタークラスを受講、演奏会に出演。また、オペラ指揮者、ピアニストであるM・ボエーミ氏と共演。「コジ・ファン・トゥッテ」「ドン・ジョヴァンニ」「こうもり」等に出演。豊明児童合唱団指導者。
【ゲスト出演】
イザベル・カラード
イザベル・カラード [チェンバロ]
リスボン音楽大学卒業。2004/05年の最優秀成績により、リスボン総合大学から奨学金給付をもって表彰される。ポルトガ ル・ポルト音楽院でチェンバロ、通奏低音レッスン担当。ポルトガル国内だけでなく、英国、シンガポールでも演奏活動中。日本では2015年以来、毎年演奏。
【コンサートミストレス】
納庄 麻里子
納庄 麻里子 [ヴァイオリン]
大阪教育大学教養学科芸術専攻音楽コース卒業、同大学院修了。第5回熊楠の里音楽コンクール第1位受賞。これまでモー ツァルト室内管弦楽団、大阪チェンバーオーケストラ、エウフォニカ管弦楽団、吹田市交響楽団とソリスト、コンサートミストレスとして共演。現在、ゲミュートリッヒミュージックアカデミー主宰。
【オーケストラ奏者】
 ヴァイオリン  納庄 麻里子(コンサートミストレス)
         加川 由梨
         恵土 真理
         吉田 美雪
 ヴィオラ    中村 真貴
 チェロ     川出 三和子
         杉山 知子
 コントラバス  丹治 清貴
 フルート    松野 建
 クラリネット  松本 有可
         平野 藍
 ホルン     山口 由佑子
         古川 愛
 チェンバロ   イザベル・カラード(ゲスト)

見てくれの馬鹿娘