音楽ラリー
「春・桜、揚輝荘と覚王山界隈を楽しむ」

平成17年度「名古屋市都市景観賞・まちづくり部門」受賞

「音楽ラリー」とは、複数の会場で開催する演奏会をラリーのような感覚で巡って頂き、音楽と共にこの地域の魅力を楽しんでいただこうという企画です。

今回も「桜」をキーワードに、覚王山界隈の光景をお楽しみ頂きました。

開催内容

  • 【開催日時】平成22年3月28日(日)
  • 【集合場所】敬愛の家
  •   名古屋市千種区西山元町1-65(地下鉄覚王山駅下車徒歩約10分)
  • 【集合時間】
  •   第一グループ:10:00、第二グループ:10:30
  • 【所要時間】約2時間
  • 【入場料金】無料
  • 【参加者数】約50人

コースのご案内と内容

○コース:敬愛の家〜日泰寺界隈〜揚輝荘南園(聴松閣外観見学)〜大成寺
○企画内容:
 敬愛の家では、15分程度の音楽演奏を聴いて出発。
 ボランティアガイドの解説を聞きながら、各ポイントをめぐりました。
 大成寺でも、15分程度の音楽演奏を聴いて頂きました。
 揚輝荘では南園を見学しました。(北園及び建物内見学はしませんでした。)

ラリーマップ

曲目・演奏者紹介 (プロフィールは開催時のものです)

○敬愛の家(第一グループ:10:00〜10:15、第二グループ:10:30〜10:45)
演奏:聖 hijiri(名古屋芸術大学・フルート三重奏)
竹内 悠
愛知県出身。名古屋芸術大学卒業。同大学在学中に、定期演奏会、室内楽の夕べ、卒業演奏会に出演。ヤマハ新人演奏会に出演。現在名古屋芸術大学大学院1年在学。これまでに、吉村昌十、鳥居悦子、伊藤公一の各氏に師事。
山田 舞子
愛知県出身。名古屋芸術大学卒業。同大学在学中に、室内楽の夕べに出演。現在名古屋芸術大学研究科在学。これまでに大西圭子、寺本義明の各氏に師事。
岡本 卓也
愛知県出身。名古屋芸術大学1年在学。これまでに、富久田治彦、伊藤公一の各氏に師事。
曲目:
1. 作曲:三浦真里「想い出は銀の笛より」U真紅のルビー、Vブラック・インヴェンション、W紫の薔薇、Xブルー・パステル、2. アイルランド民謡「ロンドンデリーの歌」、3. 作曲:チャイコフスキー、バレエ組曲『くるみ割り人形』より「花のワルツ」

演奏光景

○大成寺(第一グループ:11:30〜11:45、第二グループ:12:00〜12:15)
演奏:〜日本の四季を奏でる〜(名古屋音楽大学・声楽)
佐久間 智子(ソプラノ)、疋田 梢(ソプラノ)、森 裕加里(ソプラノ)
鬼頭 亜衣(ピアノ)
名古屋音楽大学音楽学部声楽科3年。名古屋音楽大学オペラ研究会に所属。今年2月に第8回公演「コジ・ファン・トゥッテ」に出演。又、大学主催のオペラ公演「こうもり」の合唱として出演。
曲目:
花、朧月夜、茶摘、紅葉、冬景色、故郷花、ふるさと

演奏光景

会場の紹介とコースのポイント

見学光景 見学光景

「敬愛の家」

日泰寺西にあり、昔は「敬愛幼稚園」という幼稚園でしたので、古くから地元に住んでいる方はご存知でしょう。

草花の咲きほこる庭から、今でも園児の声が聞こえてくるような雰囲気が漂います。

隣接する住宅は、西原吉次郎(1868〜1935)の設計で。大正期の住宅です。

西原吉次郎氏は西尾市の岩瀬文庫、児童館(共に国指定文化財)他を設計しています。

「揚揮荘」

松坂屋創業の伊藤家の第15代伊藤次郎左衛門祐民氏が作った別荘で、特定の建物を指す名称ではなく、敷地全体の呼称です。

約一万坪の土地に大正7年頃から様々な建物が移築、新築され、軍・政・財界の要人の社交の場、またアジアからの留学生の寄宿舎として利用されました。

戦災にあい、現存する建物は徳川家から移設されたといわれる和室に、鈴木禎次郎設計の洋室を増築した「伴華楼」や「聴松閣」位です。

「揚揮荘・聴松閣」

昭和12年に建築された迎賓館で、石貼りの暖炉など山荘風の外観です。

各階のインテリアには手斧によるなぐり模様、透かし彫りなどに貴重な材料と匠の技が見られます。

「揚揮荘・南園」

揚輝荘のランドマークである「聴松閣」と「揚輝荘座敷」の南面に展開する庭園です。

南園は当初、南東角の正門より枯山水の池を中心に、「不老庵」「暮雪庵」「端の寮」(いずれも現存せず)などの茶席があり、四阿を巡る高低差を楽しめる回遊式庭園でした。

また、もう一つの見所は点在する石造物で、各所に置かれています。

「月見坂」

江戸時代からの月見の名所と知られ、尾張名所図会にも描かれているような場所でした。

満月の頃は東方、東山の峯の上に月が燦々と輝き、文化人はここを訪れるのを楽しみにしていたと思われます。

「大成寺」

真宗大谷派の寺院。宗祖は親鸞聖人、御本尊は阿弥陀如来です。

昭和21年(1946)名古屋市中区丸田町で説教場を戦火にて焼失のため移転し、大成寺(だいじょうじ)と称します。

平成2年(1990)に改築し、本堂下集会場では書芸、茶道、太極拳の教室が開かれています。