縁(えにし)〜黒亀会声明コンサート
平成17年度「名古屋市都市景観賞・まちづくり部門」受賞
『声明』が醸し出す独特の世界をお楽しみいただきました。
西蓮寺住職 橋本 知之さんからのメッセージ
《縁》お経といえば、亡くなられた方に言うものと思っていることでしょう。 でも本来は、生きているこの私が幸せになる為に、お釈迦様がお話になった言葉です。 私達のお経『声明』、新たな感覚を感じていただければ有難いものです。 声明を解りやすく言うと、今でいうアカペラの音楽みたいなものですよ。 西蓮寺住職 橋本 知之
開催内容
- 【開催日時】平成24年4月14日(土) 18:00〜19:15 (開場17:30)
- 【開催場所】西蓮寺
- 名古屋市千種区姫池通1-28-1(地下鉄覚王山駅下車徒歩約10分)
- 【入場料金】2,000円
- 【参加者数】38人
演奏者・曲目紹介 (プロフィールは開催時のものです)
- 黒亀会(こっきかい)
- 浄土宗尾張教区の若手僧侶の有志が集まり、布教・教化の為に、声明はじめ法要、儀式を研究、研鑽しているグループ。
- これまでに、尺八、琴、雅楽、和太鼓、ハンドベル、ジャンベなどの和洋様々な楽器や、ポップス、コーラス、演劇、華道とのコラボレーション公演も行っている。
- 興味深いことに、今回はゲストの廣田昌世によるジャズベースとの共演を果たします!
- 黒亀会の追及する極楽浄土の調べをお楽しみください。
- メンバー:橋本 知之(西蓮寺)、前野 真成(相應寺)、能登 隆昭(平田院)、岡田 正順(専念寺)、山田 敦正(廣福寺)澤田 和幸(信教寺)、兼岩 春臣(清澄院)、加藤 孝進(西林寺)、石橋 伸一(大森寺)、澤 達朗(宗受院)古森 達成(西光院)、宇佐美 称司(遍照院)、三上 典昭(助正院)、児玉 匡信(浄土院)、岡田 幸仁(阿弥陀院)、林 陽宏(薬王寺)、小川 恭正(元興寺)、近藤 覚道(光岳寺)、福安 孝伸(願王寺)
- 【スペシャルゲスト】廣田 昌世 (コントラバス)
- 大阪出身。10代よりエレキベースを始め、多ジャンルのバンドを経験した後、ジャズと出会いコントラバスを始め1995年よりプロ活動開始。
- ジャズを中心に、多ジャンルの音楽を、様々なシーンで幅広く演奏、関西を中心にTV、ラジオ等の出演、レコーディング他、内外の様々なミュージシャン、パフォーマーとのステージ、コラボレーションをこなす一方、自身がリーダーのバンド活動やソロ活動も盛んに行う。
- ジャンルの枠にとらわれない自己の活動は常に精力的であり、コントラバスの無限の可能性を追求する。
- URL:http://home.att.ne.jp/gamma/dragonmasayo
【聲明とは…】
「聲明」或いは「声明」と書いて「しょうみょう」と読みます。 聲明は、元来、古代インドで僧侶が習得すべき五つの実践的学問である五明(ごみょう)の一つで、広く音韻学とも呼べるような音声言語に関する学問全般を指す言葉でした。 平安時代の末頃になると、聲明という語の意味するところが次第に変化し、音楽的な内容を中心に指すようになりました。 やがて、梵唄(ぼんばい)と呼ばれていた仏教の典礼音楽と融合し、仏教声楽のことを指すようになりました。 お経には、いわゆる棒読みするお経と、独特の楽譜に基づいて節(ふし)を付けて読むお経、いわばメロディーのあるお経があります。 現在では、その後者を総称して聲明と呼んでいます。 聲明は、仏教儀式や法要などで僧侶たちによってうたわれてきましたが、最近では、音楽表現の一つとして舞台で公演されたり、現代音楽の作曲家たちによって音楽語法の一つとして注目されたりしています。 また、ほとんどの日本の伝統的な声楽の源流は聲明にあると言われており、日本の音楽文化の研究においても、聲明の研究が重視されるようになってきています。 聲明は、音楽的には、男声(まれに女声)による単声合唱(斉唱)と言えます。 そのため、ハーモニーなどの劇的要素は少ないかもしれません。 しかし、鍛えられた僧侶たちによってうたわれる聲明は、単声合唱という一見劇的要素に乏しいはずの音から、何重にもたちのぼる倍音を発生させ、独特で濃密な美しい音楽空間を作り出します。 黒亀会の追求する極楽浄土の調べをどうぞお楽しみください。
会場の紹介
「西蓮寺」
西蓮寺は、浄土宗寺院・京都清浄華院の末寺で、ご本尊は阿弥陀如来です。
現在の本堂、書院、庫裏、弘法堂の落成は昭和9年(1934)で、本堂右に大正11年(1922)建立の大師堂があり、その本尊は横三蔵町松林寺より移したものです。